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社説

復興庁発足へ/被災地主導の態勢目指せ 

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 東日本大震災からの復興を主導する復興庁の設置法が成立した。来年2月にも発足する予定で、10年間にわたり被災地を再建する司令塔の役割を担う。

 復興計画策定や特区認定、交付金配分を所管し、ワンストップで被災地との総合調整をする。盛岡、仙台、福島の3市に出先機関の復興局を設け、被災者の支援や要望に対応するという。

 震災から9カ月が過ぎ、第3次補正予算に続いて、ようやく本格復興に向けた制度や枠組みが整ったことになる。

 ただ、政府の対応には、被災地からも「スピード感に欠ける」との批判が強い。復興庁の設置にも時間がかかりすぎた。これを機に、復興への取り組みを加速させてもらいたい。

 復興庁については、その在り方をめぐって与野党で意見が分かれた。

 政府は当初、各省庁の調整と自治体の支援に絞り、他省庁の業務には直接関わらない「調整役」を想定していた。一方、野党は復興事業全般に強い権限を持つ「スーパー官庁」の実現を求めた。

 与野党の議論を受け、設置法では首相がトップを兼ね、各省庁よりも高い位置付けで権限を強化した。個々の復興事業は所管官庁が継続して実施するが、復興庁が全ての施策を統括し、予算要求や配分を一元的に行う。各省庁には復興相の勧告を尊重するよう義務づけた。

 阪神・淡路大震災では、国の現地対策本部に権限や予算がなく、調整に手間取って迅速に動けなかった経緯がある。

 これを教訓に、予算などの権限を復興庁に持たせたのは当然である。縦割りに陥ることなく、被災地の再生を後押しすることが何より肝要だ。

 気掛かりなのは、民主党が主要施策に掲げている地域主権改革の視点がほとんど見えないことである。

 国の出先機関の原則廃止と地方移管は民主党政権の最重要課題のはずだ。だが、復興庁は本庁を東京に、東北3県に出先機関を置く方針を示す。野党が指摘したように本庁を仙台に置き、そこを核に復興を進めれば、事業を集約でき、分権へのステップにもなるだろう。

 野田佳彦首相はその考えを「乱暴」と切り捨てた。しかしこれでは「復興」を盾に取って各省庁が出先機関の温存を図る懸念が残る。

 復興の主体は被災地だ。地元の復興計画を国が最大限支援するかたちにすべきである。地方主導による復興が徹底できるよう、さらに組織の在り方を検討していく必要がある。

(2011/12/15 10:13)

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