日々小論

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 「在宅勤務って一日中、パソコンの前に座っているだけじゃないの」「私ばかり3食の心配をして」-。ソファから動かない夫に独りごちていた私のモヤモヤに、先月、京都大学大学院の落合恵美子教授(家族社会学)とお茶の水女子大学の大学院生が行ったアンケートの詳細報告が答えてくれた。

 回答した340人(男女比4対6)は男女とも「家事の総量が増えている」と感じているが、男性の多くが「負担は変わらない」とマイペースなのに対し、子どものいる女性の36%が「家事育児の負担増に困っている」と回答した。子どもが休園休校中だと44%に上昇するが、男性は15%にとどまった。夫が起きている間は家事に追われ、自分は夜、睡眠時間を削って仕事をするという女性もいた。

 安倍晋三首相は2月、全小中高校に臨時休校を要請したが、その時、子どもの世話を誰がするのか考えていただろうか。

 「家事育児という労働は生活を支え、人間形成に必要な社会インフラ。社会で分担する仕組みを作ってきたのに、安易に家族の、とりわけ女性の無償労働任せに押し戻してしまった」と落合さん。

 「ソーシャル・ディスタンス」も本来、適切な身体的距離のことで、それを保ちながら社会を機能させるべきなのに、これも家族に重荷を負わせてしまったという。

 一方、アンケートからは、仕事中心から家族との時間を大切に、という声も聞こえてきた。在宅勤務は従来の働き方を見直し、手間暇かけた暮らしの良さを実感するいい機会だと。

 その気づきを、手探りで始まる新たな暮らしに生かしたい。ただし、負担を女性に押しつけ続けるのはいただけないが。

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