日々小論

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 緊急事態宣言下の深夜、運動不足解消のため始めた散歩は、住宅街を抜け、ため池の横を通り、幹線道路に出る30分ほどのコースだ。いつごろだっただろうか、頭上の星々が以前より多く瞬いて見えるように感じた時期があった。大気が浄化されたためではないか。後日、明石市立天文科学館に尋ねると「可能性はある」と教えてくれた。

 新型コロナウイルスの世界的大流行は、経済活動の縮小に伴う温室効果ガスや大気汚染物質の減少という現象ももたらしている。

 人工衛星が捉えた大気の状態は明らかに改善され、各地に澄んだ青空が広がった。インド北部ではかすんで見えなかったヒマラヤ山脈が眺望できるようになった。欧米や中国、日本などでも改善が報告されている。

 地球が少し元気になったようで気持ちが和む。

 だが、現在多くの国が経済活動の再開を進め、効果は薄れつつある。世界がこのまま元の状態に戻っていいのか。温暖化との関連が疑われる自然災害も世界規模で増えており、懸念を抱く人は多いのではないか。

 今注目しているのが「グリーンリカバリー」という考え方である。コロナ禍からの経済復興と脱炭素を両立させようというもので、欧州を中心に取り入れる動きが活発化している。例えばフランス政府は、大規模な脱炭素化を条件に、大手航空会社の救済を決めた。

 日本は温暖化を加速させる石炭火力発電に依存し、国際的な批判を浴びている。今こそグリーンリカバリーを導入し、姿勢を改めるチャンスではないか。

 真夜中の散歩は今も続く。あのきれいな夜空をまた見てみたいものだ。もちろん、緊急事態宣言は二度とごめんである。

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