日々小論

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 あなたは高校2年生。新型コロナの影響で3カ月に及ぶ休校がやっと終わり、きょう、進級して初めての登校日を迎えた。新しいクラスメートになじめるか、不安に思っている。

 「3密」を避けるため、クラスは2班に分かれて1日交代で授業を受ける。緊張しながら席に着くと、机の中にA4判の紙が入っていた。別の班にいるP君の名前と短いメッセージが書かれていた。

 「休校中何してた? 大変やけどお互い頑張ろう。よろしくな」。あなたはその下に名前と返事を書いて机に入れる。「家ではついついゲーム(笑)。こちらこそよろしく!」

 こんなふうに生徒同士が文通をしていた高校がある。

 神戸市立科学技術高校で社会科を教える中田大嗣さんは、6月1日から2週間の分散登校中、担当するクラスの生徒にメッセージ交換を提案した。「直接会えなくても心理的な距離を縮めたい」との思いからだ。

 隔日登校のため、同じ机を2人の生徒が交代で使う。だから机がポスト代わり。中田さんの予想以上に生徒は前向きで、全員が顔を合わせたとき「文通していたからすぐに打ち解けた」との声が上がったという。

 授業再開後の学校を訪ねると、「心のケア」がよく話題に上る。コロナ禍で生活リズムが崩れたり、やる気を失ったりしている児童、生徒は少なくないようだ。現場はほっとできる雰囲気づくりに工夫を凝らしている。文通はその一例だ。

 最近、「子どもの疲れが目立つ」と聞くが、無理もない。中田さんも心配な生徒がいると話していた。長期休校の負の影響がこれから顕在化する可能性がある。大人の目配りが、これまで以上に大事になってくる。

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