日々小論

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 また、トランプ米大統領にからむ暴露本である。今度はめいが書いた。

 次から次だ。ジャーナリスト近藤奈香さんによれば、暴露本は優に10冊を超す。内幕をこれほど世間にさらされた大統領はなかっただろう。全身に矢が刺さった感である。

 その1冊、「炎と怒り」は、トランプ氏が発売停止を求めたことで話題になった本だ。真偽を確かめようもないが、興味深い話が山盛りだった。

 たとえば、本人も陣営も大統領選は負け戦とみていたという話。私生活を暴かれる。そんな不安を強く訴える夫人にこう言い聞かせたそうだ。

 -あと少しだ。選挙で何もかも終わる。どうせ勝てっこないのだから。

 が、勝つはずがないと夫人を慰めた男が勝った。大国を率いる哲学も覚悟も不十分なまま、というわけだ。

 選挙の結果をどう思うか。テレビのニュースで、マイクを向けられた高齢女性の一言をよく覚えている。彼女は謝った。

 「こんな人を大統領に選んで、ごめんなさい」

 率直な物言いだった。トランプ氏を批判するのではなく、票を投じた側を柔らかい口調でたしなめた。

 160年も前の出版なのに、今も読まれる本、「自助論」(サミュエル・スマイルズ著)を思い出す。有名なこのくだりは、現代にも当てはまる。

 「政治はその国の国民一人一人を映し出した鏡」

 政治家だけが悪いということはない。政治は国民の姿をそのまま投影したもの、と説く。

 日本はどうか。安倍政権になってこのかた、胸のバッジを汚したあの顔、この顔を思い浮かべる。鏡に映るのは?

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