日々小論

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 コロナ禍の中、加古川市が成し遂げた全国初の快挙がある。国民全員に10万円を支給する特別定額給付金について、マイナンバーカードなしでもインターネット申請に応じたのだ。

 申請書を郵送するよりネットの方が早いという触れ込みだったが、それにはマイナンバーカードが必要とされ、結局は国民の手間が増えた。国の申請サイト「マイナポータル」の不具合も相次ぎ、混乱を招いた。

 一方、加古川市は独自のシステムを開発し、郵送申請より早く給付を始めた。市はこのシステムを無料で公開し、岐阜市が6月から導入している。

 鍵となったのは、全世帯に送った申請書に市がつけた照会番号だ。身分証明書などの画像とともに番号をネットで送れば、市は保有する個人データとひも付けて本人確認ができる。

 そもそもこの番号、住所や名前を聞かなくても問い合わせに対応できるようにして市民の負担を減らすのが目的だった。それが現場のアイデアで、ネット申請に結びついた。

 さぞ高度な技術を要したのでは…と思いきや、市情報政策課の担当者によるとコンピューターのプログラムをゼロから書き上げたわけではないという。使ったのは、既存のアプリ作成ツールだった。

 「Go To トラベル」や持続化給付金など、コロナ絡みの政府の施策は予算額ばかりが膨らんでいる。しかし重要なのは金額だけでなく、申請や給付が簡単に、迅速にできるかだ。

 政府だけで考えず、自治体や民間の知恵を積極的に借りればいい。政府が掲げる「オープンイノベーション」、省庁や企業の縦割りを打破した技術革新の分かりやすいモデルにもできるのではないか。

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