日々小論

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 とかく防災用語は難しい。

 熊本・球磨(くま)川の水害を伝える記事を読んでいたら、同じ紙面に二つの「水位」が登場する。「氾濫危険水位」と「避難判断水位」である。

 「氾濫危険水位」は氾濫の恐れがある場合などに使い、「避難判断水位」は自治体が避難情報を発表する目安である。

 防災の担当者はルール通りに伝えているのだろう。しかし、違いが住民に分かるだろうか。非常時に大切なことは、情報が正しく伝わることだ。

 国土交通省は紛らわしい防災用語の見直しを始めた。「氾濫危険水位」と「避難判断水位」もその一つである。

 内閣府も「避難勧告」と「避難指示」を一本化するそうだ。

 確かにこの二つも分かりにくい。「勧告」が出ても、「指示」があるまで動かない人が意外に多い。逆に「指示」は「勧告」より事態が和らいだときに出ると間違って受け取る人もいるそうだ。命を守る大事な情報なのにうまく伝わっていない。

 用語がすっきりして分かりやすくなればいいが、それにしても遅すぎないか。

 2004年の台風23号で、豊岡市は大きな被害を出した。このときの課題の一つが住民への情報伝達だった。本紙但馬版によると、防災行政無線などで「避難勧告」「避難指示」を流しても、「専門用語が多く、意味が分からなかった」という声があったという。

 市は翌年、専門家や住民を交えた検討会を開いている。難しい用語をできるだけ避け、平易な言葉で防災情報をどう伝えるかを考える場だ。これぐらいのスピード感が政府に欲しい。

 大雨にたたられた7月が終わる。でも安心できない。台風が列島をにらむ季節である。

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