日々小論

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 神戸拠点の大手アパレル、ワールドが五つの主要ブランドを終了するとのニュースに、時代の移り変わりを痛感した。

 幕を閉じるブランドの一つ、「アクアガール」には鮮烈な印象がある。自社製品だけでなく、海外で買い付けた服やアクセサリーなども扱うセレクトショップの草分け的な存在で、1995年、東京・代官山に1号店がオープンした。

 神戸に出店したとき、すぐに行った。自分にとっては「一体どこで着る服?」と思わせる難易度の高い品ぞろえだったが、流行を単に追うのではないコーディネートが新鮮だった。

 今、老舗アパレルの苦境は深まるばかりだ。ファストファッションの台頭が要因の一つともされるが、個人的には欲しい服が少なくなったと感じていた。年齢を重ねたからか、衣服への熱量は減った。

 もう一つ、時の流れを感じさせる報道があった。こちらも「糸へん」産業に関わるものだ。

 尼崎市にあるユニチカ記念館の解体が検討されているという。1900(明治33)年、綿糸を製造する尼崎紡績(現ユニチカ)の本社として建てられた洋風建築である。耐震化の費用がネックになったようだ。

 建設当時、紡績業は経済のけん引役で、阪神間には繊維工場がいくつもあった。ユニチカ記念館には創業以来の史料や64年東京五輪で優勝した女子バレーボール日本代表ゆかりの品が展示されていた。

 中心メンバーは日紡貝塚(現ユニチカ)に所属し、チームは「東洋の魔女」と称された。若い世代の中には知らない人も多いかもしれない。

 記念館は昨夏から休館している。いつか行こうと先延ばしにしていたことを悔やんでいる。

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