日々小論

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 始まる前から結果が見えたような自民党総裁選。安倍晋三首相との距離感こそ差があれ、3候補の誰がなっても世の中はそう大きく変わらないのではと、個人的に思っている。

 8年近く続いた長期政権のあり方を改めるには相当の腕力を要する。コロナ対策に米中対立など内政も外交も難問だらけで、簡単に妙案は出そうにない。基本政策を見る限り、3候補の主張に大きな差がないのも当然といえる。そもそも、同じ自民党なのだし…。

 対照的なのは「自民党をぶっ壊す」を掲げ、2001年に政権の座を勝ち取った小泉純一郎氏だ。誰がなっても、を覆しそうだと国民の期待を集め、「小泉劇場」の異名をとる一大ブームをつくり出した。

 しかし同時に掲げたのは「痛みを伴う改革」だった。高支持率でスタートした小泉政権は、医療費の自己負担割合引き上げなどに踏み切った。

 〈降りかかる 痛みを知って 手を振るか〉

 当時、本紙地域経済面の「川柳自慢」には読者からこんな投稿が寄せられた。今にして思えば、国民の目をそらしつつ政策を断行するのが、熱狂を巻き起こす狙いだったのだろう。

 今回の総裁選の顔ぶれに、小泉氏ほど強烈な個性はうかがえない。派手なブームを自ら演出して大胆な政策を紛れ込ませる姿も想像しにくい。

 ならば改めて、主張に冷静に耳を傾けたい。社会保障の国民負担という「痛み」を今後どうするのか。少子高齢化の勢いは、小泉政権のころよりもはるかに増している。

 3候補の誰が首相になっても、いや、どの政党が政権を担うにしても、避けては通れないテーマである。

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