日々小論

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 16日発足した菅義偉内閣の支持率が主な新聞社で軒並み60%を超えた。菅首相は携帯電話料金の値下げ、不妊治療への保険適用など反対しにくく実利的な施策を矢継ぎ早に指示し、「国民のために働く内閣」を印象付けるのに成功したと言える。

 ただ、安倍前政権の継承を掲げる首相が多くを語らない課題が気になる。その一つが前政権の看板だった「女性活躍」だ。

 まず組閣。前内閣より閣僚枠が一つ増えたが女性は1人減り20人中2人にとどまる。自民党の三役級も二階俊博幹事長以下ベテラン陣で固め、女性の姿は野田聖子幹事長代行が後ろに控えるくらいだ。

 振り返れば安倍前政権の発足時、総裁選で安倍さんと争った石破茂さんが自民党幹事長に起用され、野田聖子総務会長、高市早苗政調会長と並んだ光景がいかに画期的だったか。

 その安倍政権でも日本は男女平等の国際ランキングで100位以下に低迷し続けた。7年余りで働く女性は330万人増えたが、女性管理職の割合は約15%(2019年)止まり。衆院議員の女性割合は9・9%で世界193カ国中166位(6月時点)。「女性閣僚1割」は社会の縮図の域を出ない。書き換えるには、やはり政治の強い意志と大胆な政策が必要だ。

 だが菅首相は就任会見で「安心して子どもを産み育てられ、女性が健康に活躍できる環境を整備する」と述べただけ。総裁選では、働く女性らを中心に切実な要望がある「選択的夫婦別姓」の導入にも否定的だった。

 子育ては女性の役割という意識から脱し、多様な家族の価値観を認め合う社会の実現は遠いと感じさせる。打破すべき「あしき前例主義」は、首相自身の中にもあるのではないか。

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