日々小論

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 新型コロナウイルスの感染拡大が、男性より女性の生活に強く影響していることが公的データで裏付けられてきた。

 7月の女性就業者は前年同月比で54万人減り、減少数は男性の2倍強。調整弁にされやすい非正規雇用の割合が男性の約2割に対し、女性は5割を超え、女性比率が高い対面型サービス業が打撃を受けたのが大きい(総務省労働力調査)。

 6~7月、子どものいる女性の労働時間と月収は通常月から10%前後減り、失職者の再就職率も男性より10ポイントほど低い。子どもの休校などで自ら仕事を控える女性が増え、外食の減少などで育児や家事の負担が増えたまま元に戻らない(独立行政法人労働政策研究・研修機構)。

 テレワークなどで家族と過ごす時間が増えた世帯で、女性の生活満足度の低下幅は男性より大きい。5~6月のDV相談件数は前年同月の約1・6倍。4~8月の性犯罪・性暴力被害の相談は1・2倍(内閣府)。8月の女性の自殺者数は660人で5年間で最多(警察庁)-。

 コロナ禍による女性の苦境は世界共通だが、これが首相が7年余りも「女性活躍」と言い続けた国の姿とは。「仕事より家庭」といった役割分担意識がいかに根深いかを思い知る。

 「非正規でも生きていける保証がほしい」「大学生なら自分でどうにかしろと言われても」「家以外に安心できる居場所を」。生きづらさに悩む若年女性を支援するNPO法人に寄せられた10~20代の訴えだ。

 こうした声に応える政策は、不安と孤立に直面する者同士が支え合う、これからの社会づくりに欠かせない。就任以来「まず自助を」と繰り返す今の首相は、まず女性たちのつぶやきに耳を傾けてもらいたい。

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