日々小論

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 地域の歴史に関する相談は、お任せあれ-。姫路市の「香寺町史研究室」は、2006年の合併で消えた旧香寺町の史料をそろえ、主宰の大槻守さん(86)が相談に応じる。「地区の歴史をまとめたい」「史料の調べ方を教えてほしい」といった要望に応えてきた。

 研究室の前身は、香寺町史編集室。05年から合併後の11年にかけて町史4巻を発刊した。そのうち「村の記憶」編を執筆した住民らが「さらに書き継ごう」と研究組織を結成。編集室のメンバーだった大槻さんは、町史完成後も住民の活動を支援しようと研究室をつくった。現在は小学校から公民館の別館に移り、活動を続ける。

 「合併で町が消滅するという危機感が、歴史を伝えようという住民の強い思いを呼び覚ました」と大槻さんは振り返る。

 実績は多彩だ。町内の石造物を3年かけて一つ残らず調べ、分厚い本にまとめた。室町や江戸時代の遺産に加え、近年に建てられた記念碑も網羅する。地域に残る民俗行事も2年がかりで調査。大槻さんは神戸新聞などを基に、地域の身近なニュースを編集した年表を出した。

 特に力を入れるのは「大字(おおあざ)誌」の編さんだ。明治中期までは「村」だった集落ごとに歴史を記録する。現在、町内の20集落のうち8集落でまとめている。合併から3月で15年。地域の結束を守るためには、欠かせない取り組みと信じている。

 大槻さんには夢がある。合併前の旧町ごとに文書館が整備され、住民がいつでも史料を読めるようになること。それまで村の記憶を伝え、守るつもりだ。

 香寺町史研究室は月、水、金曜午前10時~午後4時に開室。

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