日々小論

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 官民のトップや国会議員といった指導的立場の人たちが、カラフルな丸いバッジをスーツに着けているのをよく見る。国連が定めた持続可能な17の開発目標「SDGs」にちなみ、17色でできている。SDGsへの賛同や、目標実現に取り組むとの意味合いが込められている。

 貧困や飢餓をなくす、すべての人に健康と福祉、平和と公正を…など、17の目標はいずれもうなずけるし、世界の人々の多くが共感できる内容だろう。

 だがSDGsは共感して終わり、ではない。具体的な行動計画も掲げており、その数は169にも及ぶ。

 例えば貧困対策では、2030年までに「各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる」とある。しかし厚生労働省が算出した日本の相対的貧困率は、じわじわと上昇カーブを描く。

 平和と公正には、あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減らすとの計画が伴う。開発途上国を想像させる内容だが、日本でも大臣室でわいろを受け取ったと疑われる議員がいた。

 バッジを着ける以上は、おのおのの立場で計画を実現させる覚悟が要るのではないか。

 そもそもSDGsは「誰一人取り残さない」が基本理念だ。入院を拒めば刑事罰、などとした修正前のコロナ関連法の改正案とは対極にある。賛同していた議員のみなさん、当然このバッジは着けてないですよね。

 国連の審査など受けなくても、バッジは誰でも手に入る。値段も決して高くない。

 17色が何を示すかに関心が向かず、バッジを着けること自体がファッションになっているとしたら、それもSDGsの理念にはそぐわない。

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