日々小論

  • 印刷

 自民党の支持率が年齢の高さに比例する「右肩上がり」のグラフを描いたのは、1980年代までのことらしい。今では若い世代ほど高い、という状態が定着しつつある。

 だが一人一人に話を聞いてみると「支持」の熱量は低い。政治家は遠い存在で自分がどうにかできるものではない、今より悪くならなければいい、と。

 若者たちが少なからず「政治家はリスペクト(尊敬)の対象」と認識し、自分はもの申せる立場ではない、と思い込んでいるのは意外だった。緊急事態の高級クラブ通い、選挙違反に汚職事件、相次ぐ不祥事も違う世界の出来事に見えるらしい。

 若者の政治参加を呼びかける団体「ノーユース ノージャパン」で活動する大学生吉井紗香さんも以前は「教養があり、広い視野で政策を語れる人」が政治家になるのだと思っていた。

 だが昨年10月の三田市議選で10代の投票率向上を目指して候補者アンケートなどに取り組むうちに見えてきた。若者へのメッセージを真摯(しんし)に伝えようとする候補者もいれば、まともに答えない人もいた。「政治家は完璧じゃない。私たちの方から、若者はこんな問題で困っていると伝えていいんだと思えた」

 大学院生永本聡さんは、別の自治体が企画した市会議員との交流会で驚いた。「組織票の比率が下がるから若者の投票率は増えない方がいい」と本音を語る議員にも、「なるほど」と聞き入る同世代の参加者にも。

 「それでは声を聞いてもらえない」と反論したが、「まず若者自身が政治家と対等だと自覚しないと」と痛感したという。

 しかし、政治家たちが向き合わなければ声は届かない。どこかで若者をなめていないか。胸に手を当ててみてほしい。

日々小論の最新
もっと見る

天気(4月16日)

  • 19℃
  • ---℃
  • 60%

  • 21℃
  • ---℃
  • 60%

  • 20℃
  • ---℃
  • 60%

  • 19℃
  • ---℃
  • 50%

お知らせ