日々小論

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 「私は寝たきりのため、今まで友達と会ったり、ライブに行ったり、同年代が当たり前にすることができませんでした」

 漫画家の細川貂々(てんてん)さんと「生きづらさ」を考える企画に取り組んでいる。コロナに関する悩みが次々と寄せられる中、20代の「ちえりら」さんからの言葉は異なる光を放っていた。

 「コロナ禍の中、オンラインで友達と会い、ライブに参加でき、就労支援のサービスも受けました」

 「私が享受できるようになった『当たり前』が、逃げていかないようにしたい」

 そうか。見えている世界がぐるりと反転した。もうひとつ。同じような気持ちを抱いた。

 先生のOBらでつくるNPO法人が、不登校の子どもたちにオンラインで学習支援をしている。姫路の子どもに教えているのは、東京の大学生。一緒に絵を描いたり、クイズをしたり。楽しみながら学ぶ場になっているそうだ。

 「離れているからこそ、打ち解けやすいみたい」

 取り仕切るのは、姫路市の元小学校長。今は東京の大学で教員を目指す学生を育てている。教員実習が減り、子どもと触れ合う活動は学生たちにもいい機会になっている。

 「顔を合わせて、仲間と一緒に学べることが目標だが、画面越しでも一歩前進。親しくなると『出会いたい』につながる。可能性を感じる」と元校長。オンラインも活用したフリースクール構想を描く。そうか。学校もひとつの色でなくていい。

 コロナの出口はまだ見通せない。でも、新しい当たり前に思いを巡らせてもいいだろう。2021年はその姿を描くスタート。そう考えれば、マスクの下で、ちょっぴり口角が上がる。

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