日々小論

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 昨年はコロナ禍で中止になった選抜高校野球大会が始まり、連日熱戦が繰り広げられている。感染防止対策で観客は1万人以下、アルプススタンドはブラスバンドの演奏が禁止されている。報道各社の取材もオンラインに限られ、選手らと対面して話を聞くことができない。

 プロ野球やJリーグをはじめ全国級スポーツ大会の取材は、大半が昨季からオンラインだ。当初は、パソコンに向かって真剣に話しかける記者の姿に違和感もあったが、1年も続くと日常の風景になっている。

 インターネットを通じてやりとりするメリットは、感染予防の徹底だけではない。東京で行われる記者会見を神戸に居ながら取材できるようになった。海外で活躍する取材相手とも、画面越しに直接対話できる。コロナ禍で得た新たな取材ツールとも言える。

 一方で、物足りない部分もある。今回の選抜高校野球の取材では、監督と選手合わせて6人に限定され、パソコン画面に登場しない選手の話は聞けない。複数の記者が同じ画面を共有して取材するため、内容も同じになってしまう。

 控えも含めて全選手の話を聞くことができたこれまでなら、取材を重ねるうちに世間話を交わす間柄になり、選手との距離を縮めることができた。多くの選手と話をする中から思わぬエピソードを聞き出し、それが他紙には載らないとっておきの記事になることがあった。

 感染防止が必要な現状が続く限り、オンライン取材に頼らざるを得ないが、やはり記者が直接相手から話を聞く対面取材が一番だ。一日も早くコロナ禍から解放され、現場で選手らと触れ合える元の取材スタイルを取り戻したいと願っている。

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