日々小論

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 米コロラド州デンバーで見かけたバイデン氏は朗らかな笑みをたたえていた。

 2008年の夏、当時のオバマ上院議員を史上初の黒人大統領候補に選ぶ歴史的な民主党大会が開かれた。副大統領候補だったバイデン氏は広場でホットドッグを買っていた。庶民的で気さくな人柄。声を掛ける一人一人と向き合うように話していたのが印象的だった。

 それから13年がたち、大統領となったバイデン氏。新型コロナウイルスへの対応などトランプ前大統領から引き継いだ負の遺産を前に表情は険しい。

 最近よく口にするのが、対立する中国を念頭に置いた「民主主義と専制主義の闘いに勝利する」というフレーズだ。民主主義であることは当然のように思ってきたが、最近の情勢をみると必ずしもそうとは言えない。

 本場米国で、大統領選の結果に納得できないトランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂を襲撃したのは記憶に新しい。

 一方、都市封鎖などでコロナ感染を抑え、経済活動を再開させた中国は、軍事力でも米国に迫る。そんな自信からか、3月の米中外交トップ会談で「多くの米国人は米国の民主主義に自信がない。中国には中国流の民主がある」と言ってのけた。

 だが香港や台湾海峡への圧力を目の当たりにすると、民主主義こそ日米が協力して守らねばならないとりでだと痛感する。

 日本の足元はどうか。

 政治家への忖度(そんたく)から公文書が改ざんされたり、国会で五輪について問われた首相が、まともに答えることさえしなかったりする。本当に民主主義国の議論かと耳を疑う。

 まずは足元の健全さを取り戻すことが、とりでを守ることにつながると思うのだが。

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