日々小論

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 世界文化遺産・国宝姫路城とJR姫路駅を結ぶ大手前通りから、2018年に閉店したヤマトヤシキ姫路店の屋上看板が消えた。厳密に言うと、建物の解体工事に伴う囲いが組まれ、看板が見えなくなった。

 駅前から通りの奥を見上げると、姫路城の大天守がそびえる。鮮やかな赤地に白抜きで「ヤマトヤシキ」と記された看板は、城の右手に位置し、格好の目印にもなっていた。

 姫路を象徴する眺めから看板が消え、改めて感じたのはランドマークの不在だ。金融機関が並ぶ姫路のメインストリートだが、地元商業者から「大手前通りが姫路城への“通路”になっている」との不満を聞く。通りにカフェや商店が少ないため、観光客に素通りされるという。

 近年、観光客や市民がくつろげる場所にしようと、商業者らの団体による社会実験が始まっている。昨年春、幅16メートルに広がった歩道には木製テーブルや人工芝付きのベンチなどが置かれた。リモートワークなのか、歩道のテーブルで仕事をする会社員の姿もちらほら見かける。

 さらに、オープンカフェなどを出店しやすくする国の道路制度「ほこみち」の第1号に、大手前通りなどが選ばれた。姫路市がアイデアを募り、来年度から通りの活用が始まる。

 「パリ・シャンゼリゼ通りを超える大手前通りに」。社会実験を支援する市は、大まじめにど派手な目標を掲げる。

 今後、歩道などに観光客や市民の目を引き、足を向けさせる仕掛けを増やす。通りを歩く際はどうしても、正面にそびえる大天守に目線が行きがちだ。今までよりも目線を低くすると、通りの変化を探しながらの町歩きが楽しめそう。コロナ禍の収束が待ち遠しい。

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