日々小論

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 コロナ禍に最もうまく対応したのは鳥取県、最低なのは大阪府-。「科学」5月号(岩波書店)に掲載された、慶応大の浜岡豊教授(応用統計学)の調査が興味深い。昨年1月から今年3月の公開データを使い、「感染状況」「対策」「市民の協力」「経済影響」の4分野で計10の指標を比較し、47都道府県をランク付けした。

 鳥取は早い段階から検査数を増やし、人口当たり確保病床数も多いなど「対策」の評価が突出していた。一方の大阪は検査不足で陽性率も高く、病床数は少なく、経済の影響も大で、「全体的に対策を立て直す必要がある」と指摘している。

 大阪に次ぐワーストは、下から東京、京都、愛知、神奈川、兵庫と続く。現在の感染状況に照らしても、低評価の妥当性は否定できないだろう。

 メディアに露出し、威勢のいい発言をする知事らに世間の期待は集まる。だが信頼に値するかどうかは別。何を実行し、どんな成果を上げたのか。データに基づいて検証し、課題を次に生かしているかが肝心だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、まん延防止等重点措置が再び兵庫県に適用された。大阪府の緊急事態宣言は4度目だ。繰り返されるうちに平時との線引きが曖昧になり、危機感は伝わりにくくなっている。今こそ知事らの発信力が試される。

 専門家が「最も厳しい」と警戒する感染拡大の局面で、兵庫県のトップが交代した。斎藤元彦新知事は就任早々、若者に協力を呼びかけるメッセージ動画を配信した。記者会見は質問が尽きるまで応じるという。

 スタイル重視の「劇場型」に陥らず、対策の基本に徹して真の信頼を勝ち得てほしい。ランキングは後から付いてくる。

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