日々小論

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 住友ゴム工業や三菱電機など兵庫県とつながりの深い大手メーカーで、またもや製品検査の不正が明らかになった。住友ゴムは船が接岸する際に衝撃を和らげる大型ゴム「防舷材(ぼうげんざい)」に絡む。三菱電機は昨年、三田製作所でつくる車載ラジオ受信機で発覚し、その後、長崎や香川などの工場でも不正が分かった。

 振り返ると、2017年には神戸製鋼所がアルミニウムや銅製品で、15年には東洋ゴム工業(現TOYOTIRE)が免震装置ゴムで不正検査が発覚、いずれも刑事事件に発展した。

 各社の不正にはいくつかの共通点がある。①主流の事業や商品ではない②検査・記録方法が長年変わっていない③他部門との人事交流が少ない-などだ。

 住友ゴムの防舷材は全社売上高の0・2%に過ぎず、市場自体も小さい。赤字ではないが、特にもうかる事業でもない。検査を自動化する投資には手が回らず、不正の余地を残した。

 検査の不備を公表した企業が「製品の安全性に問題はない」と付け加えるのもお決まりのパターンだ。ならば元々の検査にどれほどの意味があるのか。

 ものづくりのプロが文字通り、「匠(たくみ)の技」で生み出した製品だ。明らかな不良品は排除しているだろう。だから検査は不要だ、と言いたいのではない。法令で定められた以上の過剰な基準があるのなら、検査手法を見直すなど、少しでも実態に近づける作業が必要ではないか。

 メーカーの責任にとどまらず、発注側も検査の実態を把握し、必要なら改善を申し入れればいい。私たちユーザーの意識改革も欠かせない。

 技術開発とともに、検査も進化させたい。「メード・イン・ジャパン」への新たな信頼につながるはずだ。

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