日々小論

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 地元の国会議員に面会し、核兵器問題への考え方を聞く「議員面会プロジェクト」が、被爆地出身の大学生らを中心に全国へと広がりつつある。

 2年前に広島で活動を始めた「核政策を知りたい広島の若者有権者の会」(カクワカ広島)、長崎の「議員ウオッチ」に続き、愛媛や首都圏でもプロジェクトが立ち上がった。

 子どもの頃から平和学習や被爆体験の継承活動に触れてきた若者たちが、核兵器のない世界を実現するために自分に何ができるかと悩み、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のロビー活動を参考に動きだしたのが始まりだ。

 核兵器廃絶の考え方や、日本が批准していない「核兵器禁止条約」への賛否などの質問を携えて議員事務所に面会を申し込む。断られても定期的に依頼を続ける。その経緯はウェブサイトやSNSで報告し、面会が実現すれば動画で公開する。

 ストレートな質問に加え、やりとりが公開されるため、ごまかしは利かない。野党議員が積極的なのに対し、与党議員は、電話に出なくなる、多忙を理由に先送りする、面会しても政府見解の「核抑止論」をなぞる、と及び腰が目立つ。だが中には、核禁条約の批准に尽力を誓うICANの「国会議員誓約」に署名した自民議員もいた。

 メンバーは「核廃絶など無理」と言う人とも丁寧に対話する練習をしているという。自分を理解してもらうには相手への敬意が欠かせないと思うからだ。その真摯(しんし)さが1人を動かし、さざ波から大きなうねりに。そんな可能性を感じさせてくれる。

 地道な面会活動が、市民と政治をつなぐ回路になる。他の課題にも生かせそうだ。

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