日々小論

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 東京パラリンピックの期間中、熱気に満ちた催しに参加した。今年4月に発足した一般社団法人「パラレルプレナージャパン」がオンラインで開いた。大手企業に勤めながら起業した異色の面々が、理想の働き方について議論を繰り広げた。

 報酬目当ての副業ではなく、自己実現や社会貢献のために「複業」することを「パラレルキャリア」と呼ぶ。パラレルプレナーは、社内起業家を指す「イントレプレナー」とを合わせた造語だ。

 「個の力と組織の力の掛け算ができるパラレルプレナーこそ、変化の激しい今の日本に必要です」。同法人の及部一堯(およべかずたか)代表理事(36)=神戸市東灘区=はそう話す。

 NTT西日本社員の及部さんは、本業以外に七つの会社で最高経営責任者(CEO)や顧問を務め、ボランティア活動にも励む。社外活動を通じて本業では得られない経験を積み、人脈を培い、知識を蓄え、社内のイノベーションに生かしてきた。同じ仲間を増やすことが社会貢献につながるとの思いから、有志8人で同法人を設立した。

 国も、こうした動きを後押しする。経済産業省は昨年、新たな補助金制度を始めた。会社を辞めずに出向の形で事業を立ち上げ、新会社の経営者となるスタイルを「出向起業」と名付けて奨励する。企業側は新規事業の創出の加速と社員の成長を図れ、個人はリスクを下げて起業できるメリットがある。

 障がいのあるアスリートが創意工夫を凝らして限界に挑むパラリンピックには、社会を変えていく力がある。パラリンピアンならぬパラレルプレナーたちも、周りに気付きを与え、社会を変革する原動力になるに違いない。

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