日々小論

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 同姓同名の人に会ったことがある。その数およそ10人。父が転勤族だったため、計4校の小学校に通ったが、うち2校に同じ氏名の上級生がいた。

 数年前、ある大学の広報担当者と名刺交換した際、「えっ」と顔を見合わせた。漢字も読み方も同じ「こばやしゆか」。「画数重視で親が命名したからか、たまに同姓同名に遭遇する」「子どもの頃、個性的な名前に憧れた」。披露し合ったエピソードも一緒だった。

 今の若い世代にとっては無縁の体験かもしれない。何せ名前の個性化がすごい。例えば「心虹」と書いて「みるく」、「一二三」で「どれみ」。ここまで突き抜けた「キラキラネーム」でなくても、中学生の娘の同級生をはじめ、どう読むのか分からない名前は周囲にも多い。

 だからなのか、今年9月、「キラキラネームが制限されるかも」とのニュースはかなり注目を集めた。法相の諮問機関である法制審議会が、キラキラネームのような独特の読み方をどこまで容認するのか議論を始めるというのだ。

 法務省は、戸籍に氏名の読み仮名を記載するための法改正を目指している。現在、出生届には読み仮名の記入欄があるが、戸籍にはない。行政手続きのデジタル化を進めるために、読み仮名を付けて個人データを管理し、検索しやすくするのが法改正の狙いらしい。

 当然、反発の声が上がっている。わが子に特別な名前を望む親心は分かる。半面、例えば「男(あだむ)」という赤ちゃんの名を見ると、うーんと考え込んでしまう。法務省は2023年の通常国会に改正案を提出しようと急いでいる。名前を巡る社会的な議論は、来年、熱を帯びるに違いない。

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