日々小論

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 「貴重な経験をした」「いい思い出ができた」。多くの選手がそう思うレースや試合がある。今年で男子第76回、女子第38回を数える兵庫県高校駅伝もそんな大会の一つだろう。

 昭和後期から平成にかけては、何度も全国を制した西脇工と報徳の両強豪校がしのぎを削った。「兵庫を制する者は全国を制する」との言葉も生まれ、多くの駅伝ファンが注目した。

 東京五輪女子1500メートルで8位入賞を果たした田中希実(のぞみ)選手をはじめ、このコースを走ったランナーの中から、何人もの五輪代表が誕生している。

 丹波篠山である県大会に出場するためには、全国的にも珍しい地区予選を勝ち抜かなければならない。7地区予選の全出場校は100校を超えており、競争にさらされて全体の競技レベルも高くなる。現に南あわじ市で行われる近畿駅伝でも兵庫勢が下位に沈むことはない。

 近年の交通量増加に伴い、全国の予選大会も公園内の周回コースなどで行うケースが増えたという。丹波篠山のように、公道折り返しコースを走れる大会は減っている。

 開催地になって52年目となる丹波篠山市も、黒豆や栗など秋の味覚を求めて訪れる観光客が増えている。関係者は事故なく大会を進められるよう、安全対策に神経をとがらせている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、前回に続いて今大会も沿道の応援自粛を要請しているが、公道を走るレースの魅力は沿道から届く応援だ。来年こそは以前のように沿道で観戦したい、と願う地域住民や駅伝ファンも少なくないだろう。

 県大会はあす7日。兵庫の高校生ランナーが今年も力いっぱい丹波篠山路を駆け抜けられることを願っている。

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