日々小論

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 2021年の新語・流行語大賞ノミネート30語が先日発表された。初めてお目にかかる言葉がいくつもある中、誰もが嫌でも知っているであろう六つが目に入る。長引くコロナ禍で連日発せられてきた言葉たちだ。

 「人流」。ひと昔前のお役所言葉のようだが、コロナ禍に絡んで政治家や官僚、専門家が盛んに使い始めたのは今年に入ってからだ。感染防止へ「人の流れの抑制を」と訴えていたのが、いつの間にか「人流抑制」と略されるようになった。「の」があるかないかの違いだけだが、人の暮らしがコントロールすべきモノ扱いされているようで落ち着かない。省略してはならないものを安易に切り捨ててはいないか。

 「黙食/マスク会食」「路上飲み」。飲食、特に飲酒は感染対策のターゲットにされ、アクリル板設置、マスク着用とさまざまな対策が採られた。居場所を求めて路上にたむろする人々には厳しい目が向けられた。

 どの対策に、どれだけの効果があったのかは定かでないが、これだけは言える。悪いのはお酒ではない。楽しく、安全に飲む作法を身に付けなくては。

 「副反応」と「変異株」は、たぶん流行語では終わらない。想定される第6波や、ワクチンの3回目接種、さらにその先に向けて警戒を怠れない。

 「自宅療養」。兵庫、大阪など関西圏や首都圏を中心に、十分な治療を受けられないまま自宅で亡くなる人が相次いだ。当事者からすれば、療養どころでなく放置だった。こんな言葉が流行語になるような国は先進国とは言えない。悪夢のような日々を繰り返すまい。

 人の流れが増す年末年始が近づく。今年の言葉を振り返り、備えを固め直したい。

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