日々小論

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 ①美しすぎる市議②パパももっと子育てを手伝って③新商品開発で女子力発揮-これらの表現に、あなたが違和感を持たないのなら要注意だ。

 ①は一見、ほめているようだが、本業とは関係なく、容姿で人を評価する「ルッキズム」の典型。男女を逆にしてみたらいい。「イケメンすぎる市議」などとは書かないはず。

 ②では、子育ては女性(妻)がするもので、男性(夫)はあくまで補助でいいという性別役割分担意識が透けて見える。

 ③の「女子力」は「女性らしさ」の言い換え。「女性=細やかな気配りができる」という価値観を押しつけている。「男子力」という言い方は聞かない。

 実をいうと、こうした表現はメディアで多用されてきた。ちょっと気の利いた書き方として歓迎する向きもあったと思う。

 新聞労連に加盟するわれわれの仲間が、これに危機感を覚えて刊行したのが「失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック」(小学館)だ。

 同書は慣用的に使っていた表現を見直し、性暴力については被害者に寄り添いつつも事実から目をそらさず、誤った認識を伝えないことを意識させる。ウェブ報道では、ヒット数をかせごうとするあまり表現が誇大にならないよう求めている。

 こういう指摘には、必ず「表現の自由はどうなる」「言葉狩りだ」などの反論がわいて出てくる。ならばこう言い返そう。あなたが偏見の持ち主だと公言するようなものですよ、と。

 最近のひどい失敗例は「田舎から出てきたばかりの生娘をシャブ漬けにする」。早稲田大の社会人向けマーケティング講座で、当時の吉野家常務が発言した。本人は気の利いた表現だと思ったのだろうか。

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