日々小論

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 たつの市、神河町、佐用町で4月にあった市町議選を同僚と取材した。「平成の大合併」以降5回目の改選。3市町とも、この16年間で過疎化が進み、議員数も徐々に減らした。旧10市町で計146人だったのが、今回は計46人と3分の1だ。

 それでも今回、神河町は立候補者が定数12に届かず、届け出た11人が無投票で当選した。たつの市と佐用町も定数オーバーは計5人にとどまった。

 背景には、深刻な議員のなり手不足がある。町議の報酬は月額20万円台。たつの市議でも40万円ほどだ。別の職と兼業するか、定年退職後などでないと、生計は成り立ちにくい。

 老舗商店主ら「地域の名士」が議席を争った「ムラの政争」も今は昔。大型店進出やネット通販の普及など産業構造の変化も影響しているのだろう。

 女性の進出も進んでいない。神河町の11人は全員男性だ。たつの市、佐用町は計3人の現職が全員当選したが、新たな女性の立候補者はいなかった。

 2018年施行の「政治分野における男女共同参画推進法」は、女性候補を増やす努力義務を自治体や地方議会にも課している。だが、3市町ではめぼしい取り組みは見られなかった。

 市議選の告示日。取材の合間にウクライナ支援コンサートに足を運んだ。出演者の岩崎宇紀さんは同国西部出身のピアニスト、レオ・シロタの孫弟子。娘のベアテ・シロタ・ゴードンさんは日本国憲法24条(男女平等)の起草者として知られる。

 その憲法はあす3日、施行75周年を迎える。ベアテさんが願った「両性の本質的平等」を、私たちは実現できているだろうか。プーチン政権の蛮行を非難しつつ、足元の民主主義と人権も見つめ直したい。

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