日々小論

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 地方自治体の首長で、ツイッターなどの交流サイト(SNS)を情報発信のツールとして活用する人が増えている。

 投稿やコメントをするとき、忘れがちなことがある。それは「大勢の人に見られている」という意識。SNSは拡散性に優れたメディアである。「その場限りの発言」では済まされないことに留意すべきだろう。

 市民が自治体に何を期待しているかを知る「広聴」機能としても活用できるが、匿名の誹謗(ひぼう)中傷も受けやすい。重圧に耐えられるタフさや覚悟が要る。

 4月末、約3万人のフォロワーがいた久元喜造・神戸市長が「事実無根、歪曲(わいきょく)された書き込みに悩んできました。もう限界です」とし、ツイッターをやめた。市の施策や時事問題などをほぼ毎日投稿し、職員に苦言を呈することもあった。

 最近では、市の道路担当部局を「関東軍」とやゆし、翌日に削除。「朝、酔いがさめて反省した」と会見で釈明した。物議は醸したが、発信を受け取る側からすれば、閉鎖は残念だ。

 一方、泉房穂・明石市長は、特定企業への課税額を無断でツイッターに出した問題で市議会が「百条委員会」を設置後も、精力的に投稿を続けている。

 フォロワーは17万人を超す。市の施策だけでなく、日々の昼食や家族など、人間くさい話題もつぶやく。反省はしつつ、自らの思いを伝え、市民らの意見に直接触れられるメリットが勝ると捉えているようだ。

 政治家の「失言」の多くは取り消される。だが口に出した言葉は聞いた人の心に残る。内容によっては「刺さる」。

 「もろ刃の剣」とどう付き合うか。公職に就いている人も、そうでない人も、言葉は大事に使いたい。自戒を込めて。

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