日曜小論

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 幼児教育・保育の無償化を打ち出した政府の方針に、子どもを保育園に入れるのに苦労した母親たちが反発している。会員制交流サイト(SNS)では「#子育て政策おかしくないですか」という検索の目印が付けられ、共感の声が一気に広がった。

 「人づくり革命」の政策の一環で、3~5歳児は原則全員を幼児教育・保育の無償化の対象にする方針が示された。だが実際には、認可保育所などに入れない待機児童が増えている。母親たちは「待機児童の解消を優先させるべき」と訴える。無償化どころではない。

 政府の政策で恩恵を受けるはずの人たちが、異を唱えている。財政状況が厳しいことは分かる。ならばまず、子どもたちを親が希望する保育所に入れてほしい-と。現実は切実なのだ。

 共働き世帯の増加という社会的な変化に、受け皿が追いついていない。母親は妊娠中から保育所探しに奔走し、審査書類の点数を一点でも多く稼ごうとする。子どもを保育所に入れるための「保活」は近年、激しさを増す一途で、親たちを疲弊させる。

 保育所の整備に肝心な保育士の待遇改善も、道半ばといえる。子どもを安心して預けられる環境には保育士の確保が欠かせない。

 問われているのは限られた財源の、より効果的な使い方である。

 子育て世代や子どもに投資する方向性に異論はない。ただ、幅広く意見をくみ取ることなく、政策を押し付けられても困る。当事者の思いとのずれは広がるばかりだ。政策決定の場にこそ多様な人材がいてほしい。

 世界経済フォーラムの2017年度版「男女格差報告」で、日本は144カ国中114位と前年から後退した。先進7カ国で最下位である。

 女性の議員や閣僚が少ないためだ。人口はほぼ同じなのに、議員の男女比は平均で9対1。おかしくないですか。

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