日曜小論

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 オリーブの木を植えて町を活性化させよう-という取り組みが、神戸市西区・竹の台地域で進む。9月に地区内の小学校に植樹したのを皮切りに、公園などに植えていく予定だという。

 名付けて「西神タベレル・タウン構想」。実の収穫や食品への加工、消費をきっかけに、見知らぬ住民同士が集う場をつくり、交流を深めようという狙いだ。育てやすいオリーブは健康志向の流れとも合致し、オリーブオイルなど加工品のバリエーションが広いこともあって選んだ。

 竹の台地域は西神ニュータウンの一角にある。現在約9千人が暮らすが、1985年に入居が始まって30年以上がたち、高齢化も進む。区画によっては65歳以上の人口が約45%に上り、自治会活動にも支障が出かねないという。

 同構想は、自治会やマンション管理組合などで構成する「竹の台地域委員会」が危機感を持ち、本年度から着手。「住んでいる人が『住み続けたい』と思う町」「他地域の人から『住んでみたい』と思ってもらえる町」を目指す。

 地域委員会の森川賢子(よしこ)副委員長は「自分たちの町のことだから、自分たちで考えたい。目指すは自立と自律です」と意気込む。

 ニュータウンの活力低下は全国的な課題だ。55年度以降に1500地区が開発され、子育て世代を中心に入居したため、一斉に高齢化した。人口流出も目立ち、空き家や空き地が増えている。購買力の低下で、商業施設が撤退するケースもみられ、「買い物難民」が発生しかねない。

 兵庫県は昨年、再生プログラムを作成し、補助制度を紹介している。政府も官民連絡会議を設置するほか、空き家の有効活用策を打ち出すが、対症療法では限界がある。

 そこで暮らす住民の熱意と工夫があってこそ、町の将来像を描くことができるのだろう。オリーブが根付くように、各地域に自治の意識が浸透することを願う。

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