日曜小論

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 19世紀英国の政治哲学者、J・S・ミルが著書「代議制統治論」で述べている。

 「政治機構は、それ自身では活動しない」「それは、人びとによって、しかもふつうの人びとによって(中略)動かされなければならない」

 そのためには積極的な政治参加が必要で、国民はその「意志」と「能力」を持たねばならないと説く。

 英国議会の起源は13世紀にさかのぼる。長い議会政治の歴史を誇る国でも、庶民の政治参加はつい低調になりがちだったのだろう。

 朝、目を覚ませばそこにある。一度植えれば、木のように寝ている間に勝手に成長する。「政治とはそんなもんじゃない。みんなで盛り上げるものだよ」と、ミル先生は言葉を尽くして力説する。

 投票率の下落が止まらない日本の私たちが叱咤(しった)激励を受けている気になる。

 ただ、ミル先生は人々の背中を押すだけではない。進んで参加しようと思える条件を欠けば、理想の政治は実現しないとも書いている。

 選挙に当てはめれば、「投票に行きたい」と思える条件が必要ということか。有権者の気持ちがしらけては民主主義は形骸化する。

 今日は参院選の投票日。意中の候補や政党がないという人は、新聞などで選挙公約に一度目を通してほしい。

 憲法、年金問題、消費税増税、原発など多岐にわたり、それぞれ主張は重なったり、対立したり。憲法改正ではA候補に賛成だが、年金問題ではB候補に納得、という具合に、1人や1党に絞り込むのは難しいかもしれない。

 それなら項目ごとに共感度を3点、2点、1点と採点してみよう。合計点が最も高かった人や政党が、自分の考えに近いといえる。

 これは「ボルダルール」といい、民意をきめ細かく反映できるので選挙制度に導入している国もある手法だ。

 どうです。あなたの投票先は決まりましたか?

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