正平調

時計2017/03/20

  • 印刷

城下町の洲本に山を借景し巨岩をアクセントにした庭がある。江戸期、淡路を治めた徳島藩主・蜂須賀氏の筆頭家老だった稲田氏。その私塾「益習(えきしゅう)館」の庭だ◆曲田(まがた)山のすぐ麓、常緑の木々を背景に、東西に池が掘られた。周囲を巡って観賞する池泉回遊式で、池の後ろに巨大な自然石が配置され、最大で幅5・8メートル、高さ4メートルもある。荒々しく迫力たっぷりだ◆庭は私有地だったため、最近まで知る人ぞ知る存在だった。3年半前、寄贈を受けた洲本市が往時の姿によみがえらせた。日本最大級とされる巨岩を中心に造った庭は全国的に貴重-と昨年、兵庫県の名勝にも指定された◆三熊山と曲田山を背に大阪湾を望む洲本には、戦国時代から城が築かれた。今も残る城下の町割りは江戸期に整えられ、通りが規則正しく張り巡らされる。1818(文政元)年制作の絵図の複製を手に、散策できるほどだ◆ただ、天守閣をはじめ御殿の大部分は失われている。益習館も建物は明治の初め、稲田家臣が徳島藩からの独立を政府に願い出たことに反発した徳島藩士に襲われ焼失した。「庚午(こうご)事変」と呼ばれる事件だが、庭は残った◆現存する石垣とともに、城下町の遺産と言えよう。洲本市街では「レトロ」をキーワードにまちづくりが進む。その動きに庭が弾みをつけている。2017・3・20

正平調の最新
もっと見る

天気(11月21日)

  • 11℃
  • ---℃
  • 20%

  • 11℃
  • ---℃
  • 50%

  • 12℃
  • ---℃
  • 0%

  • 11℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ