正平調

時計2017/05/13

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3日間の健康がほしいと、病床で彼女は願った。もしかなったら、初日は祖父の肩をたたき、母と台所に立とう。父には熱かんをつけ、妹たちと食事をしよう◆翌日は、愛する人のところへ飛んで行く。「おいしいお料理を作ってあげたいの」。そして最後の一日は、一人になってこの美しい思い出と遊びます◆西脇に生まれ、1963年に21歳で亡くなった大島みち子さんの「若きいのちの日記」である。病に侵され、命のはかなさに絶望しながら、つづる言葉はどこまでも清らかで、他者を慈しむ思いにあふれている◆「私ももう成人。甘えてばかりいられまい」という文章がまぶしく胸によみがえったのは先日、この記事を読んだせいかもしれない。加西市が“荒れる”成人式の必要性や今後について意見を募っているという◆なんの甘えか、虚栄心か。わざわざ酒を飲んで会場に現れ、不快な空気をまき散らす幼稚な二十歳が全国で絶えない。加西の結論がどうなるにせよ、大人とは、成人式とは、を考える一つの機会になればと思う◆みち子さんはジャーナリストを夢見た。ベッドで続けようと誓った読書と英会話。悔しかったろう。「元気になれなくてごめんね」が恋人への、「おかあちゃん」が母への、最後の言葉だった。2017・5・13

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