正平調

時計2017/05/17

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戦国の三木城主、別所長治(ながはる)は「別所公」とか「長治公」とか呼ばれ、いまも地元で愛されている。天下の信長に逆らい、のちの太閤(たいこう)、秀吉と戦った◆「三木の干殺(ひごろ)し」といわれた秀吉の兵糧攻めに苦しみ、領民の命を守るべく自刃したのは23歳のとき。辞世の句は時を超え、人々の胸を打つ。〈今はただうらみもあらじ諸人(もろびと)のいのちにかはる我身(わがみ)とおもへば〉◆ここまでの気高さは求めないとして、その目はどこを向いていたのだろう。我身か。組織か。いずれにせよ市民でなかった。市幹部と会社社長らの慰労会をめぐる説明はウソだったと告白し、三木市長が辞める◆問題が指摘されてから1年半もの間、「良心の呵責(かしゃく)に苦しんできた」という。「うそつき市長と呼ばれても仕方がない」と。一方、大事な仕事を進めたかったとも語った。出直し選で信を問いたい、としている◆最初のうち「引き返すなら、いましかない」と意見した幹部がいたそうだ。少し救われる気もするし、どうしてそのとき、という悲しい思いもある。世間はどう見るか◆今年1月、別所公をしのぶ法要で市長があいさつしている。「その至誠の精神は私たちの心の中に引き継がれている」。さぞ尋常でない心の痛みに耐えながら、おっしゃったのだろう。2017・5・17

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