正平調

時計2019/03/02

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「ぼくを朝には起こしてください。遅刻できないのです。ぼくの先生にむちでたたかれます」。紀元前2000年ごろ、シュメール語で書かれた文学作品「学校時代」に出てくる話である(小林登志子著「文明の誕生」より)◆「時間」は人類にとって偉大な発見には違いなかったが、以来われわれはそれに縛られ、四六時中時計ばかりを気にして生きている。客にとって便利な「24時間営業」も立場変われば、終わりのない時計になる◆大阪にある大手コンビニチェーンの加盟店が、コンビニでは当たり前の24時間営業に反旗をひるがえした。なかなか人手が確保できず、自分は8カ月で3日しか休めていない、限界だとこの店のオーナーは言う◆独自に19時間営業に切り替えたところ、チェーン本部から契約違反だと言われた。「個々の事情に応じて、営業時間を選択させて」というオーナーの主張は、業界のみならず広く世間に向けられているのだろう◆人が増えるにつれて海を埋め立て、山をひらき、ビルがそびえる。時間もまたしかりで、昼から夜、深夜から未明へ、日本は眠らぬ列島となった。空間と時間が伸びきったまま、人口が、社会が縮み始めている◆陰で悲鳴が聞こえる「便利で安心」なら、思案の時かもしれない。2019・3・2

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