正平調

時計2019/03/22

  • 印刷

ゆりかごの中でまどろむのは、かわいい赤ちゃん。ではなく、割れた洗面器や便座、焼酎の紙パック、沖に浮いていたブイ…。どれも海からの漂着物だという◆24日まで開催中の姫路市美術展の出品作「アカゴノミライ」は鮮烈だ。審査員の日比野克彦さんは「人間の仕業が将来に何を及ぼすのかをストレートに表現している」と評価し、デザイン部門の最高賞に選ばれた◆終戦直後の1946年に始まり、公募展としては県内最長の歴史を誇る。近年、若者を中心に公募展離れが進んでいるが、出品数は年々増え、今年は15~93歳の680点が集まった◆展示している市立美術館の不動美里副館長は言う。「出品作は時代の証言だ」と。未来を担う赤ん坊が眠るべき場所に海の廃棄物が居並ぶ光景は、どんな時代を物語っているのか◆確かに海洋汚染は深刻で、昨年は鼻にストローの刺さったウミガメの動画が反響を呼んだ。その後、使い捨てプラスチックを削減する動きが広がっている。地球を汚すのも人間、守るのも人間だ◆作品が投げ掛ける問いは重いが、決して悲観的ではない。深刻な現実を受け止め、立ち向かう勇気が見える。「アカゴノミライ」を照らすこともまた、人間に託されている。そんなメッセージなのだろう。2019・3・22

正平調の最新
もっと見る

天気(7月24日)

  • 32℃
  • ---℃
  • 30%

  • 33℃
  • ---℃
  • 30%

  • 32℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ