正平調

時計2019/07/25

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仏の新聞がつけた見出しだそうだ。「チャーチルはどこへ行った」。作家塩野七生(ななみ)さんが月刊文芸春秋で、この見出しに触れて思うところを書いていた。英国もここまで落ちたかと◆国民投票で欧州連合(EU)からの脱退を決めたのに迷走がやまない。記事を読んでいないので以下は想像だが、大戦下の国を束ねたチャーチルのような人物が英国にいないのか…という嘆きを見出しから感じる◆では、この方は束ねられるか。英国の新しい顔ボリス・ジョンソン氏である。「21世紀版チャーチル」だったら期待の芽も膨らむが、過激な言動で「英国版トランプ」と呼ばれると聞けば、まず不安が膨らむ◆英国の誇る劇作家シェークスピアは、味わい深いせりふをたくさん残している。喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」にはこんなせりふがある。「この世の中は牡蠣(かき)の貝殻だ。おれは刀でもってこじあけてやる」◆シェークスピア翻訳で知られる小田島雄志さんの著書から引用した。「人生は歩き回る影法師」などに並ぶ名言の一つとして挙げ、「シェークスピアはペンの力で牡蠣の貝殻をこじあけた」と書き添えている◆ペンや言葉の力でなく、暴言や思いつきで離脱の貝殻をこじあける。そんな無秩序な扉だけは開かないように。2019・7・25

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