正平調

時計2019/08/10

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長崎できのう、「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表の山脇佳朗さんは85歳。還暦を過ぎてから、独学で英語を学んだそうだ。理由は言うまでもない。「ナガサキを最後の被爆地に」と国内外の人たちに訴えるためである◆〈あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり〉。斎藤茂吉の歌にあるように、11歳で被爆し父を失った山脇さんも「核廃絶」という1本の道をわが命のともしびで照らす、そう誓われたのだろう◆荼毘(だび)に付した父の頭骨から、白濁した半焼けの脳が流れ出した。怖くて逃げ帰ったことが父を見捨ててしまったように思われ、ずっと悔やんだという。自らも後遺症に苦しみながら歩んできた語り部の道である◆「この場で総理にお願いしたい」。きのうは平和式典に参列する安倍首相にも語りかけた。「核兵器をなくそう」と保有国に働きかけてほしい。これだけはアメリカに追従せず毅然(きぜん)とした態度で臨んでほしいと◆23歳のときに長崎で被爆した詩人、福田須磨子に〈原爆を作る人々よ!〉と呼びかける一編がある。〈今こそ ためらうことなく/手の中にある一切を放棄するのだ〉◆プリーズ(どうか)-。山脇さんも英語で訴えた。「みなさん、力を貸してください」。切なる願いである。2019・8・10

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