正平調

時計2019/08/19

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食べ物から「ピュルピュル」出てくるうま味。舌鼓を打って「コピリンコ」と美酒を傾ける。食文化論の第一人者、小泉武夫さん(東京農業大名誉教授)のエッセーを読むと軽妙な造語に食欲がそそられる◆発酵学が専門の小泉博士の異名は「発酵仮面」。清酒、みそ、しょうゆ、焼酎、みりん、甘酒、かつお節…。麹(こうじ)を巧みに使って生み出された食品の世界は奥深い。「麹の存在なくして日本の食文化は語れない」◆全国発酵のまちづくりネットワーク協議会会長として各地を飛び回り、その可能性を説き続ける。健康増進はもちろん、地域活性化にも役立つと◆「日本酒発祥の地」「発酵のふるさと」を掲げ、本家本元を自任するのが宍粟市だ。奈良時代編さんの播磨国風土記には一宮町の庭田神社で初めてカビを使った酒を造り、神に献上したという記述がある。このカビが麹にほかならない◆宍粟市に現れた発酵仮面の呼び掛けに応えて地元の老松酒造は発酵食レストランを開いた。先月には25団体が発酵のまちづくり推進協議会を旗揚げした。特産品の開発とともに発酵文化研究所の開設をめざす◆暑い日、緑に包まれた庭田神社を訪ねた。境内奥の「ぬくゐの泉」には清らかな水がわく。冷酒をコピリンコと飲みたくなった。2019・8・19

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