正平調

時計2019/10/18

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アベベが優勝し、円谷幸吉が銅メダルを獲得した男子マラソンの観戦記を、作家の永井龍男さんが当時の新聞に寄せている。「十九度はやや高温かもしれぬが、まずこの辺であろう」◆前回の東京五輪のことでマラソンは10月21日に行われた。気温19度というと、きのうの神戸の朝9時ごろにあたる。じっとしている分には過ごしよくとも、走りだせば汗が噴き出す。しかも42・195キロは長い◆いくら早朝とはいえ、30度を超えるかもしれない灼熱(しゃくねつ)下でのマラソンは命の危険が伴う。いよいよそう判断したとみられる。国際オリンピック委員会(IOC)がマラソンと競歩の「札幌開催案」を打ち出した◆中東ドーハであった世界選手権で高温多湿のために途中棄権するランナーが続出し、「東京も危ない」となったようだ。準備もラストスパートにさしかかった段階での唐突な話に、困惑と歓迎の声が入り交じる◆マラソンについて永井さんが書いている。「これほど長く、自分自身しか信じられない競技は他にあるまい」。号砲が鳴ったあとには過酷で孤独なレースが待っている◆選手にはできるだけよい環境で走ってほしいが、あまりにバタバタがすぎる。札幌開催で走りだすなら時間はもうほとんどない。即スパート、である。2019・10・18

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