正平調

時計2019/10/23

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作家の池波正太郎さんが、長野県上田市を取材で訪ねる楽しみの一つに信州そばがあった。「あるじの蕎麦切(そばきり)の手練のほどに、はじめはびっくりした」と回想のエッセーに書いている◆「真田太平記」など池波さんの時代小説に出てくる信州・真田家によって築かれたのが上田城である。江戸時代に城主の仙石氏が出石藩主に移った。新しいそばの技法も伝わって、出石そばが生まれたとされる◆台風19号で千曲川が氾濫した上田市に豊岡市が職員を派遣した。歴史とそばがとりもつ仲で、旧出石町のときから交流を続けてきたという。本紙地域版を読むと、ほかにもさまざまな縁を支援に結びつけている◆宍粟市は先の台風で長期停電を強いられた千葉県匝瑳(そうさ)市に義援金を贈った。互いに難読地名ということで、つきあいが始まったそうだ。“日本のへそ”西脇市に事務局がある「全国へそのまち協議会」も福島県の“へそ”本宮市などに救援物資を届ける◆さてもいろんな縁があるものだと思いながら、被害が広範囲にわたった東日本の地図を見る。かつての旅先であったり、読んだ小説の舞台であったり、何かしらの縁を一つ見つけ応援するのもいいかもしれない◆小さなことでも、いますぐでなくとも。そばのように細く、長く。2019・10・23

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