正平調

時計2020/02/02

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本紙の「追想メモリアル」は、亡くなった著名人らの足跡をたどるページだ。おととい、国連の難民高等弁務官を長く務め、昨年10月に92歳で他界した緒方貞子さんを紹介していた◆戦争や迫害で故郷を追われた人々を救う。その力はどこから湧くのだろう。問われてこう言ったそうだ。悲惨な状況を見たら「何かをしないとならないでしょう? したくなるでしょう? 理屈ではないのです」◆読みながら、人道支援中に凶弾に倒れた中村哲さんのことを思い出す。おぼろげな記憶だが、似た話をしていた。「道で倒れている人がいたら、どうしました? 大丈夫ですか? と声をかけるでしょう」と◆何かをしたくなることと、何かをすること。声をかけることと、声をかけて助けること。同じように聞こえて、ずいぶん違う。まず行動を、という2人の声が聞こえそう◆いろんな教えをまとめた戸田智弘さんの著書にある話。その食堂には長い箸しかない。長すぎて、ごちそうを自分の口へ運べないのだが、良策が一つある。それは向かいの人同士が長い箸で食べさせ合うこと◆自国さえよければ。そんな風潮から踏み出し、みんなの口へごちそうを。緒方さんが闘ったのは、悲しい戦争、そして時代の風だったとあらためて思う。2020・2・2

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