正平調

時計2020/02/18

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大阪・ミナミの商業施設「なんばパークス」を訪ねた。通路にホームベースとピッチャープレートをかたどった床材が埋め込まれている◆買い物客らが通り過ぎる中、足元に目を凝らすと緑色の鷹(たか)をデザインした南海ホークスのシンボルマークに気付く。ここにホークスの本拠地、大阪球場があった◆正式名称は「大阪スタヂアム」でモダニズム建築の坂倉準三さんの設計だ。1950年の完成時には「昭和の大阪城」と呼ばれたという。スケート場や卓球場、古書店街もあった◆名勝負に歓声が沸いた。南海の黄金時代をけん引したのは、投の杉浦忠さん、打では先日亡くなった野村克也さんだ。野村さんは戦後初の三冠王、本塁打王9度と成績は輝かしい◆野球、劇場、遊園地、動物園…。関西私鉄が花開かせた多彩な文化事業は時を経て縮小した。ホークスがダイエーに譲渡された後、大阪球場は住宅展示場になり98年に取り壊された。近鉄バファローズの藤井寺球場や日生球場、阪急ブレーブスの西宮球場もない◆野村さんの訃報を伝える僚紙デイリースポーツの写真に見とれた。プロテクター姿で立ち上がり、歯を食いしばってボールを投げる瞬間だ。37歳の捕手兼監督の気合が漲(みなぎ)る。私鉄文化が輝いた時代が、また遠ざかる。2020・2・18

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