正平調

時計2020/05/11

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久しぶりに腹を抱えた気がする。笑いの種は、4月25日の本紙西播版に載った写真だ。子泣きじじいの像に誰が着けたか小さなマスクが。くしゃくしゃの顔に引っ張られ、ねじれる様子にたまらず…◆恐ろしい妖怪がユーモラスな姿態を見せると、なぜかほっとする。この心理は古来、疫病への対処法として応用された。原因すら不明だった時代、妖怪を犯人と断じ笑うことがどれほど人々の心を救ったことか◆有名な例に幕末期の庶民らが親しんだ「はしか絵」がある。麻疹の神を散々な目に遭わせ、追い払う錦絵だ。20年、30年の長い周期で暴れ、免疫のない若者の命を次々と奪う。その憎き敵への意趣返しだろうか◆毎年悪さをする天然痘の神は一転、なだめもてなす絵にし、共生を図る。妖怪博士として知られる香川雅信さんは「人がばたばた倒れる中、せめてものエンターテインメントとして描かれたのでは」と推測する◆さらには、人助けをする妖怪も。4月28日の小欄で紹介したアマビエ。唯一残る江戸期の瓦版は兵庫県立歴史博物館で公開予定だったが、コロナ禍で延期されたままだ◆現代に生きる私たちは、新型ウイルスの顕微鏡像も感染予防法も知っている。あとしばらく辛抱して、アマビエを姫路の地に迎えたい。2020・5・11

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