正平調

時計2020/05/19

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阪神・淡路大震災を伝えるモニュメントはいくつあるのだろう。学校や公園に立つ碑もそうだし、「5時46分」で止まったままの時計もそう。建造物などに刻まれた揺れの痕跡もある◆昨年1月の本紙に載っていた「モニュメントマップ」によれば、その数は年々増えて314にも上る。なかなか気づかなくとも、被災地をちょっと歩けば足元にそれはあり、私たちに何ごとかを語りかけている◆92歳、上西勇さんの訃報を読んだ。NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り(HANDS)」元理事長で、震災モニュメントを丹念にたどり、マップづくりに尽力された方である。震災で父親を亡くした◆もともとは趣味の自転車旅行で路傍の石碑に心をひかれたのがきっかけだったという。地震、水害、津波…全国の災害碑をめぐり、そこに心ならずも失われた命の声を聞く。記録をし、伝えることを使命とした◆つい先日は震災で長男を亡くし、同じくHANDS元理事長だった白木利周(としひろ)さん(78歳)の訃報に接したばかりである。恒例の「モニュメントウォーク」があるといつもやさしく参加者に声をかけ、案内されていた白木さん、上西さんらの姿を思い出す◆25年とはそんな歳月なのか。心の碑に刻まれる名を寂しく数える。2020・5・19

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