正平調

時計2020/06/02

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日本の印象は? 来日した仏思想家サルトルは問われて答えたという。「街で出会う顔の多くには微笑をたたえた陽気さが漂っている」。大衆の暮らしはまだまだ苦しいはずなのに、と。1966(昭和41)年のことである◆へえ。やや意外に感じる。もしそうなら、私たちはいつから難しい顔をして街を歩くようになったのか。それとも外国に比べて、昔も今も道行く人は明るいのだろうか◆ほほ笑みもぎこちなく、険しい表情で過ごした人がとりわけ多かったこの3カ月に違いない。子どもたちもそうだろう。長らくの休校で静かだった多くの学校に笑い声が戻ってきた。待ちかねた登校再開である◆きのうの本紙発言欄で、10歳の小学生の投稿を読んだ。自宅近くで鳥のきれいな鳴き声がする。どんな鳥だろう。もしかしたら2羽でお話をしているのかな。「2わいたらいいなと思いました」とつづっていた◆人もひとりではしゃべれない。笑えない。怒れない。このコロナ禍で感じた痛みの分だけ、子どもたちもきっと優しい心を育んだことだろう。ようやく始まった6月の新学期、新しい友だちは何人できるかしら◆大変な年だったけど、よく笑ったね。そう振り返る日が来るといい。通学路に見た、アジサイの記憶とともに。2020・6・2

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