正平調

時計2020/06/07

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体をムチ打ち、心を削るように歩んだ人を挙げろといわれたら、この方は外せない。少し長くなるが、例えば15年前の今ごろは、こんな日々だった◆20日=脱北者を支援するドイツ人と話し、経済人の集まりに出席。21日=外務省で審議官と話し合う。22日=拉致問題についての集会参加で京都へ。23日=東京へ戻り、テレビ出演。24日=ラジオ番組の電話取材に応じ、議員会館前で座り込み、テレビに出演。25日=テレビ出演、座り込み、夜はミニ集会。26日=座り込みをしながらテレビの質問に答える。夜はミニ集会◆説明無用だろう。87歳で亡くなった横田滋さんである。毎日の行動を克明につづる「めぐみ手帳」から引用した。拉致被害者家族会の代表として寸暇を惜しむ日程だ◆まな娘が北朝鮮に拉致され、平穏な暮らしは消えた。心は揺れ体もうめいただろうに表情は穏やかだった。声を荒らげたところも見なかった。巧みな弁舌でなく、実直に思いを伝える方が心を動かす。妻の早紀江さんと連れ立って訴える姿にそう教わった◆拉致される前日、めぐみさんは父にくしを贈った。誕生祝いである。問題が解決して再会できたら、このくしで娘に髪を直してもらう。その日を楽しみにした宝物だ◆きっとくしも泣いている。2020・6・7

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