正平調

時計2020/07/04

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長雨の季節に合った詩はないかとしばらく探し、北原白秋作詞の「雨」を見つけた。〈雨がふります 雨がふる/遊びにゆきたし 傘はなし/紅緒(べにお)の木履(かっこ)も緒が切れた〉。どうして傘がないのだろう。何だか寂しい童謡である◆降りやんだかと思えば、またぽつりぽつり。新型コロナウイルスと付き合う社会はどこか、すっきりしない梅雨空に似ている。マスクや手洗い、人との距離は身を守る簡易な「傘」といったところかもしれない◆2番の詩にはやや気がめいる。〈雨がふります 雨がふる/いやでもお家(うち)で遊びましょう〉。「ステイホーム」からの解放気分もつかの間、嫌な暗雲である。東京都の新規感染者が2日連続で100人を超えた◆街が元気づくと、思っていたよりも早くウイルスは息を吹き返すらしい。どしゃ降りの景気に消費という傘を差しかけつつ、行き交う人々をウイルスから守る。さて、そんな便利な雨具があればいいのだけれど◆関西でもにわかに感染者数が気になり始めた。おとなしくしていたウイルスの息づかいが再び耳もとで聞こえてくるような…と言えば気味が悪いが、大げさでもなかろう。嫌な予感が杞憂(きゆう)であることを祈りたい◆降ったりやんだりの長い道になる。出掛ける折は「傘」を忘れず。2020・7・4

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