正平調

時計2020/07/06

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梅雨の晴れ間を待って、姫路市夢前町置本にあるハス園「蓮(はす)の花苑(かえん)」を訪ねた。ヤマサ蒲鉾(かまぼこ)が1・2ヘクタールを整備し、2年前から無料で公開している。大賀蓮(おおがはす)、美中紅(びちゅうこう)など6種の花がまさに見頃を迎えた◆板張りの遊歩道を通って群生に分け入り、花を観察した。大きさと鮮やかさに驚く。かんばしい風に誘われて顔を近づけてみた。強いけれど繊細な香りが鼻をくすぐる◆中国では古くから、「蓮花茶」を楽しむ風習がある。花が早朝に開き昼に閉じる性質を利用し、茶葉を花弁に包ませて香りを移す。平安時代の日本でも荷葉(かよう)(ハス)は夏の香りの基本で、香木を配合し再現した◆大きな葉が見せる表情も魅力的だ。雨のしずくが丸くなり、風に吹かれて転がり落ちるさまは、見飽きることがない。古今集の歌には「露を玉(宝石)とあざむく」とある。泥田の中とあって清らかさは際立つ◆そんなハスが危機に直面している。4年前、最大級の群生地である琵琶湖などで一斉に姿を消した。なぜ各地の名所で全滅したのか、謎は残ったままだ。何かの警告だとしたら、聞き取れないわが身が恨めしい◆梅雨が明けお盆が近づくと、姫路市南部のハス田でレンコンの収穫が始まる。泥から白く太い地下茎を掘り出す作業は来春まで続く。2020・7・6

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