正平調

時計2020/07/11

  • 印刷

日本には言霊信仰がある。〈敷島の倭(やまと)の国は言霊の助くる国ぞまさきくありこそ〉。この国では言葉に霊力が宿ります、「どうぞご無事でいてください」-と万葉集にも詠まれている◆雨が災いをもたらすとき、よく引用される“言霊”に鎌倉3代将軍、源実朝の歌がある。〈時により過ぐれば民の嘆きなり八大龍王雨やめたまへ〉。降りすぎては民が苦しむ。だから雨神よ、もうよさないかと◆「雨晴」と書いて「あまはらし」、富山県に雨晴海岸という景勝地がある。奥州へと逃れゆく源義経が雨に降られ、ここで上がるのを待ったとか。早く晴れてほしい。願いのこもった地名にもいまはすがりたい◆雨がやまない。これから1週間はほとんど雨で、すでに大きな被害が出ている九州をはじめ本州でも大雨の恐れがあるという。雨、やめたまえ。天、晴れたまえ。言霊を信じて、祈りながら空を仰ぐ日がつづく◆雨音におびえ、コロナウイルスに気をもみ、ボランティアもまだ限られるなかで泥のかき出しもままならない。身も心もへとへとだろう。コロナで客足が遠のき、再起を図った観光地も濁流にのまれ泣いている◆被災地に早く陽光が戻ってくることを。涙の雨がこれ以上降らぬことを。パソコンをたたく指に力をこめて。2020・7・11

正平調の最新
もっと見る

天気(8月9日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 37℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 36℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ